こんにちは、MARCUS(マーカス)です。
なんでコスト削減が必要なの?実際にどうすればコストを削減できるの?
そんなあなたの悩みにお答えます。
本記事の内容
その①コスト削減とは?なぜ必要なのか?
その②コスト削減の方法
その③コスト削減をするときの注意点
企業が健全な成長を続けるためには『コスト削減』かかせません。
ただ、むやみにコストを削減をしても活動の割に効果が出なかったり、スタッフのモチベーションが下がるなどマイナスな面もあるの事実。
そこで今回は、「なぜコスト削減が必要なのか」というそもそもの目的や「どうすれば活動の効果がうまく出るのか」という方法論についてお話したいと思います。
この記事を書いている私は、建設系プロジェクトマネージャーとして10年以上のキャリアがあり、日々工事コストの削減しています。
目次
その①コスト削減とは?なぜ必要なのか?
コスト削減が必要なのは『企業の利益を最大化する』ためです。
なぜなら『利益とは、売上からコスト(費用)を引いたもの』ですので『売り上げが同じであればコストが少ない方が利益が増える』ということになるからです。
利益=売上ーコスト(費用)
ぶっちゃけ企業とは利益を追求するために、活動をしている組織です。
これを『営利活動』といいます。
人やもの、お金といった限りある資源を最大限利用しながら、売上を上げ、利益出し、その利益を元にして更に事業を拡大したり、設備投資をしながら、成長を続けるわけです。
どんなに売り上げが増えていても、それを上回る勢いでコストが増えては、売上に対して利益を確保することが出来なくなります。
メモ
例えばですが、季節商品の販売促進活動がうまくいき、当初想定していたよりも多くの注文が殺到したとします。
何とか注文をこなさなきゃいけないあなたは、スタッフを増員し、必要そうな材料はどんどん注文するように指示を出しました。
スタッフの残業への協力や多めに発注した材料のおかげでもあって、何とか全ての商品を予定通りに納品することができ、無事に繁忙期を乗り切ることができました。
その結果、売り上げは目標を達成し、スタッフ全員と喜び合いましたが、同時に経費(コスト)も思いのほか多くかかったしまったので、予定していたよりも利益は減ってしまうことになりました
念のためにと『多めに発注した材料費やスタッフ採用の人件費』で計画よりも経費が増えてしまったのが原因です。
利益の金額は当然、通常月よりも大幅に上回りましたが、売り上げに対する利益の割合(利益率)では、通常月を下回ってしまったということです
企業にとって『売り上げに対する利益の割合が減る』ということは、イコール、成長のための投資に回せるお金が少なくなり『事業を拡大する速度が遅くなること』を意味します。
利益を追求する企業にとっては、ありがたくない事態ですね
また、一度増やしてしまったスタッフをすぐに減らすことは難しいですし、余った材料を廃棄処理をするようなことになっては、この後、通常月の売り上げにまた戻った場合、増えた経費がさらに利益を圧迫することになるでしょう。
売り上げが増えても、やみくもに経費を増やさないことがポイント!
コストを減らすということは、売り上げが同じでも利益を増やすことに貢献します。
利益=売り上げーコストですからね
売上が増えようが増えまいが、費用はなるべく減らし、利益をできるだけ多くしようとする『コスト削減が企業活動には常に求められる』ということがわかっていただけましたね。。
その②コスト削減の方法
それでは、実際にどのような方法でコスト削減すればよいのか見ていきましょう。
手順は以下の通り。
1.コスト削減の目標値を決める
2.実際のコストの種類を洗い出す
3.各コスト項目での削減目標値を設定する
1.コスト削減の目標値を決める
まずは、売り上げ全体に対する『コスト削減の目標値』を決めましょう。
ゴールが無ければどんなに走っても終わりが見えませんよね
『将来的に〇〇年後に支店を出したいから毎年〇〇万円の利益を確保したい』などの中長期的な視点で決めてもよいですし、株式会社であれば年間〇〇万円の配当を株主に分配したいなどでも良いですね。
目標や計画がないと、モチベが上がりません。
小さな目標でもいいので、必ずコスト削減の金額目標を設定しましょう
売上や経費には月々のバラつきがあるので、目標となる利益率を設定し『現状の利益率との差がコスト削減の目標値』になるでしょう。
まあ現実的には、目標値は上司や経理部門からトップダウンで割り当てられることが多いと思うので、あまり目標設定に悩むこともないと思いますが。
ですので、まずは『コスト削減活動を始める前に具体的な目標値(ゴール)を設定する』ことから始めましょう。
2.コストの種類を洗い出す
次に『コストの種類(項目)』を洗い出します。
ポイント
活動のゴールは決まっていますので『どこでどのくらいコスト(費用)を使っているのか?』という現状を把握します
活動のゴールは決まっていますので、『どこでどのくらいコスト(費用)を使っているのか?』という現状を把握するということです。
一般的なオフィスを例にして具体例を挙げると、経費(コスト)と呼ばれるものには以下のようなものがあります。
1.オフィス管理・維持費(賃料、光熱費、通信費、システム維持費など)
2.各種経費(営業出張費、広告費、印刷代、事務用品、郵送費など)
3.スタッフ人件費(給与、各種手当て、残業代、教育費など)
それぞれでどのくらいの金額を毎月使っているのか具体的な数字を書き出しましょう。
次のステップの削減目標値を設定するために重要になってきます。
3.各コスト項目での削減目標値を設定する
いよいよコスト削減の方法と目標値を決めます。
なるべく『コスト高+削減しやすい項目』というのを探せるか?ということが、コスト削減を成功させるコツです。
1.オフィス管理・維持費(賃料、光熱費、通信費、システム維持費)
オフィスを構えてるとバカにならないのが、維持管理費です。
賃貸料はもちろんですが光熱費や通信費など『毎月定額で必ずかかるコスト』なので、それらを少しでも減らすことができれば、ジワジワと効果がでてきます。
賃料であれば、必要なスペース(専有面積)を見直してみましょう。
外回りの営業スタッフが多ければ、固定席を無くしオフィスに来た人が席をシェアするフリーデスク化してもよいですし、ミーティングルームの使用頻度が少なければ、思い切って無くす。必要な場合はシャアルームを活用するなどして必要スペースを減らすことは可能です。
最近では、在宅ワークも普及してきていますので都市部の固定したオフィスを止め、郊外にサテライトオフィスを用意することができれば、更に賃料を削減することにつながります
在宅ワーカーのために在宅での通信費などを負担することになったとしても、通勤手当やオフィス賃料などを減らすことができれば、大きなコスト削減効果を得られることでしょう。
オフィスをすぐに引っ越すことは難しいですし、賃料の契約更新も年一回になるのでコスト削減の即効性はないかもしれませんが、もし実現すればとても大きな金額が節約できる!というのがオフィス管理費です。
2.各種経費(営業出張費、広告費、印刷代、事務用品、郵送費など)
これらは経費の中では、一番手っ取り早く減らすことのできる項目ですので、細かいところまで徹底的に見ていくようにしましょう。
今となっては常識ですが、例えば紙代・印刷代の節約のため①紙は裏紙を使う②カラー印刷を止める③FAXを止めるなどが徹底できているのかを再確認する。
これって時間が経つと止めてしまう人が多いので、再徹底するだけでも節約効果が上がるのでオススメですね
出張費に関しては必要性をよく見極めて、重要性や緊急性が低いものはオンラインミーティングで済ませれば、そもそも出張を無くすことができます。
『現地に行かないと空気感がわからない!仕事なんて取れない!!』と反発してくる化石のような人も出てくるでしょうが、コスト削減の大義名分のもと、出張頻度を減らすなどで協力してもらってください
各種経費に関しては即効性があり、なおかつ現場のスタッフだけで完結できる事が多いので、徹底的に掘り下げて無駄探しをしてくださいね。
ここでコスト削減できていないようだと、目に見える効果がなかなか出てこないのでモチベが続かなくなってしまいます。
3.スタッフ人件費(給与、各種手当て、残業代、教育費など)
経費の中で一番大きな割合を占めるのが人件費です。
しかしながら、法規制やスタッフの仕事に対するモチベを考えると、給与や手当てに手を付けるのは最も気が引ける項目とも言えます。
では、どうすれば良いのか?
業務効率を上げて無駄な作業を見直し、残業代を削減したり、スタッフの数を増やさないようにする方法が良いでしょう。
具体的には、社内承認のプロセスを簡素化したり電子承認とする。
もしくは、売上や経費の集計をプログラム化し省人化するなんて手段もあります。
すでにいるスタッフを解雇したり、給与を減らしたりするよりは、無駄をなくして仕事を楽にしてあげる。
将来必要になる人員を雇わなくて良くするといったポジティブな対応の方が無理なくコストを削減することにつながりますね。
大変そう、無理そうと諦めるのではなく、コストを減らすための知恵を出しておきましょう
すぐには出来なくても優先順位を下げて、アイデアバンクに溜めておくことで将来役に立つことがあるかもしれまでん。
対策のために予算が必要な場合には上司に相談し、指示を仰ぐようにしてください。
せっかく関係者で出し合ったアイデアに対して、誰からもフィードバックがないと活動へのモチベが下がるものです。
すぐには出来そうもないアイデアでもきちんとリスト化し、優先順位や実施の制約などを明確にしておけば、必ず後で役に立つし、関係者へのアピールにもなって一石二鳥です。
その③コスト削減をするときの注意点
まずは結論から言うとコスト削減の注意点は、以下になります。
1. コスト削減は無駄を省くのみ
2. コスト削減成功時の見返り(ご褒美)
コスト削減は無駄を省くのみ
『スタッフが得ている利益を削るような活動』では誰からも協力や理解が得られなくなるのでダメですね。
誰も自分にメリットがないことをしないものです
あくまでも『不要なコト・もの・お金を減らす』という活動をするようにしましょう。
スムーズに進むようにスタッフの納得を得ながら、関心や興味を保つと心掛けることが成功への鍵です。
どうして不要なのか周りからの賛同が得られれば、一時的な活動にならずに継続的なコスト削減も期待できますよ。
コスト削減成功時の見返り(ご褒美)
『コスト削減出来たら、どうなるのか?』を事前に説明しましょう。
誰でも仕事以外で協力を求められたら、何かご褒美がほしいですよね
コスト削減では、「紙の裏側まで使う」とか「カラー印刷はなるべく使わない」など、日常の細かい行動の積み重ねで効果が出てくることが多いのも事実です。
つまりは、日々の業務のなかで今まで以上に「スタッフに気をつけてもらう事」や「してもらわなければいけないこと」が追加で出てきます。
ようは、面倒が増えるけどやってもらわないといけないことが増えます
スタッフ一人ひとりの協力が不可欠な活動をするときに、どのようにスタッフのモチベーションを保つことができるのか。
それには【アメとムチ】しかないでしょう。
コスト削減の目標を達成したら、給料が増える・ボーナスが増える・一時手当てが出るなど、何でも良いのでご褒美があることを説明してください。
スタッフの協力が無ければ、目標達成は望めない活動です。
あなたが協力をお願いする立場であれば『そんな見返りなんて用意できない』なんて言わずに、協力してくれるスタッフために!と上司に掛け合うくらいの気概を持ってください。
目標達成したら、関係者で打ち上げに行くくらいでも良いですよね
何度も言いますが、スタッフの協力がなければコスト削減活動は成功しません。活動へのモチベーションになるくらいの見返りを用意したほうが賢明だと思いますよ。
まとめ
本記事の内容
その①コスト削減とは?なぜ必要なのか?
その②コスト削減の方法
その③コスト削減をするときの注意点
今回は、コスト削減の目的と方法についてご紹介しました。
無駄な費用を減らすというとそれ自体聞こえは良いですが、結局のところは関係者やスタッフに追加でしてもらうことが増えます。
また、労働環境や就業規則を変えるとなれば、大きな変化への対応をお願いすることもあるかもしません。
現状を維持したいという感情、抵抗との戦いといってもいいですね
やりたくないという気持ちを【アメとムチ】をうまく使って、コントロールすることがコスト削減をスムーズに進める上ではキーポイントです。
どんなに費用を減らすアイデアがあっても、スタッフのモチベーション無しではうまく行きませんので、十分注意してくださいね。
それでは今回は以上です。